固定資産税・都市計画税 | 誠和不動産販売株式会社

TOPページ >
不動産コラム一覧 >
固定資産税・都市計画税

固定資産税・都市計画税
著:金成明洋  2014年7月更新


早いもので2014年も6月を迎えました。この時期になると不動産を所有されている方々のお手元に
都税事務所より納税通知書が届く頃合いでしょう。
役所より届く通知書であり、多くの方が深く内容を精査せずに、記載された金額をお支払いされている事と思います。
余談ですが、固定資産税・都市計画税は賦課課税方式といい毎年1月1日現在の固定資産の所有者に対して、
市区町村がほぼ一方的にその固定資産を評価して税額を計算して課税します。
固定資産税・都市計画税以外の多くの税金(所得税・住民税・法人税・贈与税・相続税等)は
申告納税方式といい納税者自らが税額を計算して納税します。
万一申告内容に間違いがあり修正したい場合には、申告納税方式の場合は納税者が計算をしている兼ね合いから、
「間違いましたスミマセン。。。」と頭を下げて?修正申告を必要としますが、固定資産税・都市計画税の税額に
誤りがあった場合には役所の落ち度であるため少し強気に是正をお願いしても良いかもしれません。
話は少し逸れましたが、本コラムでは「固定資産税・都市計画税」の基礎的な考え方をご案内します。



固定資産税・都市計画税の納税義務者は?

固定資産税と都市計画税は、毎年1月1日現在で市町村の固定資産課税台帳(土地補充課税台帳、
家屋補充課税台帳など)または登記簿などに所有者として登録されている人(個人、法人を問わない)に対して
課税されます。
住宅を購入したときなど不動産取引にあたっては、固定資産税や都市計画税の年額を引渡し日を境として
日割りで精算し、売主と買主との負担割合を定めることが慣例になっていますが、この場合でも買主が相当日数分の
納税義務者になるわけではありません。あくまでも、1月1日時点の所有者が1年間分の納税義務者となり、
納税通知書にしたがって一括納付するか、年4回の指定月に分納します。
また、仮に1月2日に家屋を取り壊したとしても原則として1年分の課税がされることになります。
固定資産税は原則として(一部の例外規定を除く)すべての土地と家屋が課税対象となり、都市計画税は
都市計画法による市街化区域内に所在する土地と建物が課税対象となります。したがって、市街化区域内に
住宅などを所有すれば、固定資産税と都市計画税とが併せて徴収されることになるわけです。
ただし、土地の権利が借地権の住宅などでは、当然ながら土地に対する固定資産税と都市計画税の負担義務は
ありません。その代わりに地主へ地代を毎月支払うことになります。
なお、固定資産税と都市計画税は市区町村が徴収する地方税(市町村税)ですが、
東京23区では東京都(都税)となっています。年4回の納期は各市町村ごとに異なりますが、
たとえば東京23区の場合には6月、9月、12月、翌年2月となっています。



固定資産税と都市計画税の課税標準と税率

固定資産税と都市改革税における課税標準は、固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)です。
ただし、土地については価格の上昇や下落に伴う調整措置や住宅用地に対する特例などを講じた後の価格が課税標準となります。

また、固定資産税の標準税率は1.4%、都市計画税の制限税率(上限)は0.3%となっています。
なお、固定資産税において従前は2.1%が制限税率とされていましたが、平成16年度の税制改正によりこの制限が廃止されました。

実際に適用される税率は市区町村ごとに異なりますので、それぞれ確認が必要です。
ちなみに東京都内の例では、都市計画税の制限税率である0.3%を採用しているのは23区だけで、他の市町では武蔵野市、府中市、多摩市の0.20%から、11市町で採用する0.27%までさまざまです(平成26年度の場合)。

ただし、23区では独自の軽減措置などもあり、実際の負担率は低くなるケースも多くなっています。
固定資産税については標準税率である1.4%を採用している自治体が大半のようです。

なお、マンションなど区分所有建物の敷地については、それぞれの持ち分に応じて按分した後の価格が課税標準となります。


一定の要件による固定資産税の減額措置

認定長期優良住宅にかかる固定資産税の軽減措置、一定の要件に該当する耐震改修工事や耐震化のための建て替えをした住宅にかかる固定資産税・都市計画税の減免措置、一定の要件に該当するバリアフリー改修工事をした住宅にかかる固定資産税の減額措置、一定の要件に該当する省エネ改修工事をした住宅にかかる固定資産税の減額措置などがあります。


住宅用地に対する特例(土地の特例)

住宅用地については固定資産税と都市計画税の負担を軽減する為、課税標準を低く抑える特例が設けられています。
住宅用地の面積と住宅の床面積に応じて、​​​​​​次表の数値を固定資産税評価額(急激な上昇や下落を避けるための調整措置を行なった後の価額)に掛けたものが課税標準となります。

この場合に土地と住宅との名義が異なっていても特例は適用されます。土地が親の名義で住宅がこの名義、あるいは土地が夫の名義が異なっていても特例は適用されます。
土地が親の名義で住宅が子の名義、あるいは土地が夫の名義で住宅が妻の名義などでも問題ありません。

また、店舗や事務所などとの併用住宅の場合、居住用部分の割合に応じて住宅用地とされる割合が異なりますが、居住用部分が全体の2分の1以上(地上5階建て以上の耐火建築物である併用住宅では4分の3以上)が居住用であれば、敷地のすべてを住宅用地とみなして上記の特例が適用されます。

ただし、居住用部分の割合が4分の1に満たない家屋の敷地については、すべての部分に対してこの特例が受けられません。


しかし、1月1日の時点において更地の場合だけでなく、建築工事中の土地であってもこの特例の適用は
受けられません。ただし、既存家屋の建替えによる工事中の場合は、原則として住宅用地として扱われますが、
状況によっては住宅用地とみなされないことがあるので注意が必要です。
住宅の新築などにより特例を受けられる住宅用地となった場合、増改築や一部取り壊しなどにより特例が適用される
面積に変更が生じる場合、住宅の取り壊しや用途変更などにより特例の対象とならない土地になった場合など
変更が生じたときには、原則として各自治体が指定する期限までに「固定資産税の住宅用地等申告書」などを
提出しなければならないことになっています。
なお、マンションなど区分所有建物の敷地については、それぞれの持分に応じて按分した後の面積により
特例が適用されます。


新築住宅に対する特例(家屋の特例)

以下の要件に該当する新築住宅では、新たに課税される年度から3年度分(マンションなど、
3階建て以上の耐火・準耐火建築物は5年度分)の固定資産税のうち、120平方メートルまでの居住用部分に
相当する税額が2分の1に減額されます。


□    平成28年3月31日までに新築された住宅であること

□    床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であること
 ※ マンションなど区分所有建物の場合には、専有部分の床面積(登記上の床面積)に廊下や階段など共用部分の   床面積を、それぞれの持分で按分して加えた床面積が50平方メートル以上280平方メートル以下であれば適用されます。
 ※ 貸家の場合には40平方メートル以上280平方メートル以下(アパートやマンションなどは1部屋ごとの面積)であれば適用されます。

□    店舗や事務所などとの併用住宅の場合には、居住用部分の割合が2分の1以上であること



対象となる住宅にはセカンドハウス(毎月定期的に居住の用に供するものなど)を含みますが、もっぱら保養のために利用する別荘は含まれません。また、3階建て以上の木造家屋で準耐火建築物に該当する場合には、一定の書類を添付したうえで「固定資産税減額申告書」などを提出する必要があります。

なお、中古住宅を取得した場合には、固定資産税と都市計画税について特別な軽減措置はありませんが、新築住宅の場合には特例適用期間が終わった後の課税に注意が必要です。

東京都税事務所の職員の方から聞いた話では、特例終了後に税額が増えたことにびっくりしてしまい「急に請求されても、そんなもの払えるかぁ」と逆ギレする人や、本来の税額が課税された途端に滞納してしまう人もいるのだとか。新築木造一戸建ての場合には3年間、新築マンションの場合には5年間の特例適用期間が終了したら「本来の税額に戻る」ということを、住宅を購入する前から覚えておきたいものです。
 

お知らせ

INFOMATION
  • 杉並区阿佐ヶ谷成田東専門の地域情報ナリヒガ
  • 誠和不動産販売の地元阿佐ヶ谷・南阿佐ヶ谷への地域貢献活動をご紹介
  • 買う前に・売る前に知っておくべき情報満載の不動産お役立ちコラム

会社紹介

COMPANY
阿佐ヶ谷本店 誠和不動産販売阿佐ヶ谷本店の外観
  • tel.03-5356-6003
  • fax.03-5356-6004
  • 9:30~18:30
  • 毎週火曜日・水曜日定休
  • 〒166-0001 東京都杉並区阿佐谷北2丁目2-10 日昇ビル1階
成田東相談室 誠和不動産販売成田東相談室の外観
  • tel.03-5929-7758
  • fax.03-5929-7759
  • 9:30~18:30
  • 毎週火曜日・水曜日定休
  • 〒166-0015 東京都杉並区成田東1-38-12
Copyright 杉並区阿佐ヶ谷・南阿佐ヶ谷の不動産のことなら SEIWA-REAL-ESTATE All Rights reserved.