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土地区画整理

土地区画整理
著:誠和不動産販売  2022年8月更新


土地区画整理とは、安全で快適な住みやすい街をつくるための公的事業の一環として、道路や公園、下水道などの公共施設を新たに設置するために、土地所有者が宅地を出し合い、あらためて土地を分配し直すことをいいます。

例えば、住宅が密集する一角に公園や道路を新たに設けるとなると、そのままでは土地がなく、工事が行えません。
そこで、各土地を所有する人たちが土地を出し合うことで、新たな施設に充てるスペースを確保し、整備を進めることになります。

土地を提供することを『減歩』、区画整理後の個々の宅地を『換地』といいます。土地所有者の大切な財産である土地を分け合って新しい施設を建てるため、土地区画整理法という法律のもと、さまざまな細かい評価基準をもとに慎重に行われます。

杉並区では、土地区画整理事業を施行すべき区域として『杉並南部土地区画整理事業(※旧緑地地域)』があります。
過去に遡りますが、旧緑地地域とは、昭和 23 年に特別都市計画法に基づき、区部における市街地の無秩序な連担膨張を防止すると共に、農地の確保を目的として指定されました。しかし、昭和 40 年頃の急激な地価の高騰は、住宅用地の不足をもたらし、計画的な市街地整備がなされないまま宅地化が進行してしまいました。このため、現実にそぐわなくなった「緑地地域」は、昭和 44 年 5月8 日に「土地区画整理事業を施行すべき区域」として都市計画決定されました。



 建築制限・建築許可も必要です 

杉並南部土地区画整理事業区域内で建築物を建築する際には、 建築確認の他に都市計画法第53条第1項の許可が必要になります。
原則許可が降りるものとして、階数が2階以下で、かつ、地階を有しない、主要構造部が、木造、鉄骨造、コンクリート ブロック造その他これらに類する構造であること、と杉並区で定められています。それ以外のものについては、杉並区と協議し、建築許可を得る必要があります。



 まとめ 

土地区画整理は都市計画事業として施行されますが、そのために使用するのは個人が所有している土地です。
実際に施行するとなると、個人の財産である土地を利用することから、土地所有者や近隣住民から賛同を得たうえで行わなければなりません。もちろん財産のあり方にも影響が出てきます。

さらには、自宅周辺の景観がこれまでとは異なるなど…現在住んでいる区画が、土地区画整理の対象地域の場合、よい街づくりという目的だけでなく、自身に及ぶ影響にも着目して不動産運用をお考え下さい。
 

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