令和4年2月住宅ローン金利上昇 | 誠和不動産販売株式会社
令和4年2月住宅ローン金利上昇
著:金成 明洋 2022年3月更新
著:金成 明洋 2022年3月更新
住宅ローン金利が上昇傾向にあります。三菱UFJ銀行、三井住友銀行がそれぞれ0.1%、みずほ銀行が0.05%と、3大メガバンクが揃って10年固定型の基準金利を引き上げました。約6年ぶり(日銀のマイナス金利政策)の高水準です。
昨年の首都圏新築マンション平均価格がバブル期を超えて最高値を更新するなど、住宅バブルの真っ只中の日本にあって、今後の住宅ローン金利の動向は気になるところです。
1. 住宅ローン金利が上がる理由
住宅ローンの金利の変動は、景気や物価、為替などの様々な環境が影響しています。
例えば、景気が良くなるとお金の循環がよくなります。購買意欲や投資が増え、金利が高くてもお金を借りる人が増える為、金利が上昇します。しかし、景気が悪くなるとお金の循環がわるくなり、購買意欲や投資が減る為、金利が高いとお金を借りる人は減りますので金利は下がります。
2. 住宅ローン金利が上がるタイミングは?
次に住宅ローン金利が上がるタイミングをみていきます。
住宅ローンは大きく分けて「固定金利型(全期間)」「固定期間選択型(一定期間固定型)」「変動金利型」の3タイプがあります。
住宅ローンの金利の決まり方は、「固定金利」と「変動金利」の2つを押さえるのがコツです。何故なら、固定金利型と変動金利型では金利が変わるタイミングが異なるからです。では、固定金利型、固定期間選択型、変動金利型を順にみていきたいと思います。
全期間固定金利型
全期間固定金利型とは、借入時点で借入金利が確定し、完済まで金利が変動しない金利タイプの住宅ローンをいいます。
例えば、独立行政法人住宅金融支援機構のフラット35が全期間固定金利型の住宅ローンにあたります。
全期間固定金利型の住宅ローンの借入時点の金利水準は、「長期金利」に連動しやすい特徴があります。代表的な長期金利の指標としては「10年物国債金利」があり、10年物国債金利が上昇すれば、全期間固定金利型の借入時点の金利も上昇する傾向があります。
固定金利期間選択型
固定金利期間選択型とは、変動金利型のうち、特約により一定期間借入金利が固定される金利タイプの住宅ローンをいいます。
固定金利期間選択型の住宅ローンの借入金利は、各固定金利期間に応じた「円金利スワップレート」が基準となっていることが一般的です。円金利スワップレートとは、固定金利と変動金利を交換する「金利スワップ」という取引において、短期金利に上乗せされる金利レートのことをいいます。この上乗せ分は、いわば固定金利期間中の金利変動リスクを回避するための「保険料」のようなものです。
この金利スワップレートは長期金利と似た動きをします。そのため長期金利(10年物国債金利)が上昇すれば金利スワップレートも上昇し、これに伴って固定金利期間選択型の住宅ローンの金利も上昇する傾向があります。
変動金利型
変動金利型とは、景気動向や金融情勢による市場金利の変化に伴い、借入期間中に借入金利が変動する金利タイプの住宅ローンをいいます。
変動金利型の住宅ローンの借入金利は「短期金利」が基準となっており、短期金利の指標である「短期プライムレート」に連動して金利が決まることが一般的です。短期プライムレートとは、銀行が業績や財務状態などから最優良と判断した企業に対し、1年以内の短期融資を行う際に適用する金利であり、日本銀行の金融政策による影響も受けます。そのため、金融政策の変更などを受けて短期プライムレートが変動すると、変動金利型の住宅ローンの金利も変動する傾向があります。
3. まとめ
住宅ローンは種類によって、それぞれの金利が上昇する理由やタイミングが異なります。各金融機関によっても金利は変わりますので、住宅ローンをよく比較して納得のいく選択をしましょう。
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