都市型水害への対策 | 誠和不動産販売株式会社
都市型水害への対策
著:誠和不動産販売 2018年10月更新
著:誠和不動産販売 2018年10月更新
近年、局地的に非常に激しい降雨に見舞われ、各所で冠水・浸水するケースが頻発するようになりました。
杉並区も例外ではなく、2018年8月末の局地的短時間集中豪雨とそれによって引き起こされた阿佐ヶ谷駅前の冠水は記憶に新しいところです。台風・高潮・河川の増水・・・これまで「水害」としてクローズアップされるのは河川の氾濫がメインでした。
ところが、短時間集中豪雨が頻発するようになったことで、これまで水害の発生場所とされていなかった都市部・住宅地において冠水・浸水の被害が相次いでいます。
都市型水害の発生要因は、大きく次の3つが挙げられます。
① 局地的短時間集中豪雨の発生頻度の急増
地球温暖化やヒートアイランド現象などを要因とする気象条件の変化。
② 都市部のアスファルト・コンクリート被覆面積の増大
アスファルトやコンクリートは水を透過しません。
地面に降った雨が吸収・保水されずに行き場を失くして排水不全に陥ることが大きな要因となります。
③ 地下駐車場や地下室など、土地利用の高度化
行き場を失くした水は低地や窪地に集まります。土地利用のため地下室を設けたり、半地下式の駐車スペースを設 けている場合にはそこに浸水することになります。特に都市部では地下街の整備やライフラインの地下化によって高度利用の度合いが高いため、アスファルトやコンクリートによって水が大量に流入して機能不全・都市機能の麻痺に も繋がります。
河川の氾濫などに依らない都市の治水・排水能力の限界を越えた豪雨による内水被害が都市型水害においては主役となりつつあります。都市部の中小河川や下水道設備は、一般的に1時間あたり50mmの降水量を想定して設計されていますが、近年の豪雨は1時間あたり100mmを越えることも珍しくありません。また、想定内の降水量でもアスファルトなどによって透水出来なかった水は低地や窪地に集まり、結果として排水能力が追いつかずに低地では冠水・浸水が発生することとなります。
阿佐ヶ谷においては旧桃園川沿いや阿佐ヶ谷駅南口から東西に伸びる水路沿いが低地となっているため、局地的短時間集中豪雨の際は基本的に冠水・浸水することを念頭に置いておくべきでしょう。
善福寺川近くはもともと低地であるため、豪雨の際は河川の氾濫に加えて都市型水害の危険性とも隣り合わせであると言えます。
杉並区は2005年の杉並・中野浸水被害(神田川・善福寺川)を機に、ハザードマップの改定や善福寺川の治水対策(善福寺川貯水池の整備など)を進めてきました。それにより河川などの外水氾濫に対する対策は一定の効果を上げつつありますが、都市内部で起こる内水氾濫への対策は未だ不十分なままです。
これら都市型水害への対策は緊急性の高いものではありますが、抜本的な対策を取りづらいため後回しにされてきた代償を今になって被っているのです。
水害対策において一番有力な策は排水設備の強化ですが、膨大な費用や時間を要する改善工事は一朝一夕には難しいものがあります。公共事業だけでは追いつかない水害対策のために、杉並区では下水・河川に流入する雨水量を少しでも減らす・遅らせるために、雨水を地下に染み込ませることが出来る浸透枡を設置する雨水流出抑制対策を実施しています。
杉並区も例外ではなく、2018年8月末の局地的短時間集中豪雨とそれによって引き起こされた阿佐ヶ谷駅前の冠水は記憶に新しいところです。台風・高潮・河川の増水・・・これまで「水害」としてクローズアップされるのは河川の氾濫がメインでした。
ところが、短時間集中豪雨が頻発するようになったことで、これまで水害の発生場所とされていなかった都市部・住宅地において冠水・浸水の被害が相次いでいます。
都市型水害の発生要因は、大きく次の3つが挙げられます。
① 局地的短時間集中豪雨の発生頻度の急増
地球温暖化やヒートアイランド現象などを要因とする気象条件の変化。
② 都市部のアスファルト・コンクリート被覆面積の増大
アスファルトやコンクリートは水を透過しません。
地面に降った雨が吸収・保水されずに行き場を失くして排水不全に陥ることが大きな要因となります。
③ 地下駐車場や地下室など、土地利用の高度化
行き場を失くした水は低地や窪地に集まります。土地利用のため地下室を設けたり、半地下式の駐車スペースを設 けている場合にはそこに浸水することになります。特に都市部では地下街の整備やライフラインの地下化によって高度利用の度合いが高いため、アスファルトやコンクリートによって水が大量に流入して機能不全・都市機能の麻痺に も繋がります。
河川の氾濫などに依らない都市の治水・排水能力の限界を越えた豪雨による内水被害が都市型水害においては主役となりつつあります。都市部の中小河川や下水道設備は、一般的に1時間あたり50mmの降水量を想定して設計されていますが、近年の豪雨は1時間あたり100mmを越えることも珍しくありません。また、想定内の降水量でもアスファルトなどによって透水出来なかった水は低地や窪地に集まり、結果として排水能力が追いつかずに低地では冠水・浸水が発生することとなります。
阿佐ヶ谷においては旧桃園川沿いや阿佐ヶ谷駅南口から東西に伸びる水路沿いが低地となっているため、局地的短時間集中豪雨の際は基本的に冠水・浸水することを念頭に置いておくべきでしょう。
善福寺川近くはもともと低地であるため、豪雨の際は河川の氾濫に加えて都市型水害の危険性とも隣り合わせであると言えます。
杉並区は2005年の杉並・中野浸水被害(神田川・善福寺川)を機に、ハザードマップの改定や善福寺川の治水対策(善福寺川貯水池の整備など)を進めてきました。それにより河川などの外水氾濫に対する対策は一定の効果を上げつつありますが、都市内部で起こる内水氾濫への対策は未だ不十分なままです。
これら都市型水害への対策は緊急性の高いものではありますが、抜本的な対策を取りづらいため後回しにされてきた代償を今になって被っているのです。
水害対策において一番有力な策は排水設備の強化ですが、膨大な費用や時間を要する改善工事は一朝一夕には難しいものがあります。公共事業だけでは追いつかない水害対策のために、杉並区では下水・河川に流入する雨水量を少しでも減らす・遅らせるために、雨水を地下に染み込ませることが出来る浸透枡を設置する雨水流出抑制対策を実施しています。
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